三崎口の駅から広大なスイカ畑を抜け、まっすぐ行くと三戸浜の漁村。右に曲がるとやがて目指すこじんまりとしたビーチにたどり着く。三戸浜ビーチ。
三戸浜にはふたつのリゾートホテルがある。それだけ。他には海の家もなにもなし。
浜辺の道の行き止まりにある「ホテル・サーフサイド・ビレッジ」は、その昔、西城秀樹や藤竜也が定宿にしていたという、サーファー・ダイバーに人気の、あこがれリゾートホテルだった。
いまはもう、そんな昔日の面影はない。建物や部屋のあちこちに、古さがにじみ出る。それがいい、というファンも多い。
早朝のサーフサイド・ビレッジ
夜更けにラウンジで、ホテルマネージャー自らが弾くピアノに合わせて、中年の夫妻がジャズを歌っていた。聞けば、彼らにとってここは青春時代の思い出の場所。夏になると毎年のようにここを訪れるのだという。
開け放たれたドアから、波の音が入り込む。夜の海は漆黒。
ゆったりとスイングするジャズ。
20年前の「サーフサイドビレッジ」が蘇ったような時間・・・。
(この日8時から9時まで、相模湾の対岸、伊東市で花火大会があった。なんと1万2千発もの花火が打ち上げられたという。
三戸浜から70キロも離れているのに、よく見えた。右手には鎌倉花火大会の水上花火が。
この日ばかりは、相模湾が箱庭のように見える。)
ホテル・サーフサイド・ビレッジ
三浦市初声町三戸922
046-888-2088