県道を右に折れると、広大な大根畑。
その先の漁村を抜けると、突然目の前にぱっと開ける海。
林立するディンギーの先に富士山が姿を現す。
そして海辺に建つ白い瀟洒なビーチホテル・・・・。
サーフサイドビレッジ。
かつて有名タレントたちの常宿となり、映画やテレビの舞台となり、「知る人ぞ知る隠れたデートスポット」だったところだが、いよいよ去年、その姿を消した。
往事の華やかさのシンボルだったフェニックス。いまでは三浦大根の干場と化しているとは・・・。
大根の列を右にパンすれば、建物もデッキもダイビングプールも、すべて見事に消去された空間がぽっかり開いているだけ。とてもカメラを向けるにしのびない。
ホテルも、そしてホテルに思い出を残す人も、こうしてどんどん歳を取っていくのだ。
これは数年前の写真。この時点でもうかつての華やかさは失われていたが・・・・。
木村拓哉の「ビューティフルライフ」最終回。海辺の美容院のシーンは、ここだった。いまは大根干し場となったフェニックスがちゃんと写ってます。