新聞に千枚田の田植えの記事が載っていたので、さっそく行ってみる。
新聞によれば、上山口の棚田は現在64枚が残されているだけ。農家も6戸に減り、後継者不足のため農繁期には人出が足りない。
28日に行われた田植えでは、ボランティアが手伝って田植えが行われたという。
明くる日に出かけてみると、細くかよわい苗が整然と並び、風にそよいでいた。
棚田は農耕機械を入れるのがむずかしく、人出に頼る作業が多いので、維持は大変だ。
以前、世界一の棚田と言われるフィリピン・ルソン島北部のバナウエに行ったことがある。
ローカルバスを乗り継いでマニラから一日掛かってたどり着いたそこには、谷底から山頂まで天に届くかのような棚田が連なっていた。
まさに“耕して天に至る”。
荘厳ささえ感じるほどの美しさ。
けれど、ここでも後継者不足で年々棚田が減っているという。バリでもタイ北部でも中国雲南省でも、棚田は減りつつある。
世界的に見ても貴重な棚田。それがこんなに身近にあるという環境。
葉山の底力、のひとつだ。