<< 夏生まれ 「妖し」に惹かれて、野毛へ >>
いま、ウイグルはどうなっているのか
a0003150_912887.jpg

世界ウイグル会議議長のラビア・カーディルさんが緊急来日して講演会を開くという知らせを知人からもらい、出かけてみた。
a0003150_98539.jpg

地球上で海から最も遠い土地。
ユーラシア大陸の最奥地に広がるタクラマカン砂漠。
シルクロードの交差点で、独自の文化を築いた人たちが、いま、その文化や民族性を否定され、多くの犠牲者さえ出している。

本サイトで政治問題を扱うつもりはないけれど、この地を3700キロに渡って旅し、たくさんの魅力的な人たちに出会う経験ができた私にとっては、他人事に思えない今回の事件だった。
a0003150_92725.jpg

旅というのは、平和が前提だ。
紛争を抱える地域では、一方からの情報だけでなく、対立する側からの情報も得ることは、旅人の大鉄則だ。

抵抗する側を「テロリスト」呼ばわりして押さえつけようとする中国政府のやり方は、チベット事件の時と同じ構図。

今回も、ラビア・カーディルさんをウイグル事件を扇動した人物と主張。中国は日本政府にビザを発給しないように強く迫ったようだが、日本はそれを無視して来日が実現。事件後、ラビア議長が海外で初めて記者会見・講演をするというので、メディアも大いに関心を持った。

実は、講演会の直前に主催者から連絡があり、31日にアメリカ議会外交委員会での公聴会への出席要請があって、急遽ラビアさんが講演会予定日の朝にアメリカに帰国しなければならなくなった、ということだった。

本人は出席できなくなったのだが、帰国前にビデオでメッセージを収録し、併せてご主人であるシディック・ハジ・ロウジさんが残って挨拶をするので、是非来て欲しいとのことだったのだ。
a0003150_923586.jpg

30日夜、市ヶ谷・アルカディアの会場は、本人欠席にもかかわらずほぼ満席。中国政府との対立や、日本国内のウイグル社会内部、それを支援する日本人組織の間でも複雑な対立があるようで、厳重なセキュリティ管理が行われていた。

ラビアさんのビデオメッセージは40分にも渡り、国際社会の支援を強く訴えた。
続くご主人であるシディックさんの挨拶は、自身の政治犯として捕らえられた9年間もの獄中生活の様子など、やはり肉声であることもあって、会場の人々の心を打った。
a0003150_93254.jpg
              左がご主人のシディックさん。
ひとつの民族が、他民族に支配され、土地や歴史、文化、自由、生命までも奪われていくことの悲惨な事態はは、パレスチナの例を出すまでもなく、人類の歴史の中で何度も繰り返されてきた。

問題は複雑に絡み合い、それを利用する政治的な動きもあって、今回の講演会自身も背景は複雑なようだ。
政権交代が目前の日本で、ラビアさんがなぜ民主党でなく自民党本部を訪ねたのか、そのあたりも、戦略があってのことなのか、利用されているのか、よくわからない。

ウイグルが、パレスチナ化することのないように、シルクロードの民としての自信と尊厳と安全を取り戻し、出会った多くの人々の笑顔が戻ることを願いたい。
a0003150_553836.jpg

[PR]
by shonanvil | 2009-08-01 08:47 | じゃらん日記NEW
<< 夏生まれ 「妖し」に惹かれて、野毛へ >>