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時差ボケ東京ツアー in 神保町
中学生の頃の社会科の教科書に「東京特有の産業は?」という問いがあった。
答えは「出版業」。日本の出版業の大半が東京に集中し、殊に神田神保町に多いと書いてあった。
出版業は、東京のいわば歴史ある“地場産業”なのだ。

と言うわけで、写真集「時差ボケ東京」を出版したばかりの写真家masaさんこと村田賢比古さんにおねだりして、雨の神保町界隈を時差ボケツアーに案内して頂いた。

まずは腹ごしらえに、masaさんがご常連の「食堂アンチヘブリンガン」へ。
パスタのうまさもさることながら、南欧レトロ?な店内の窓辺上部には、ずらりとオーナー好みの本が並ぶ様子は、さすがは神保町にほど近い店ならでは。
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テーブルの上には「時差ボケ東京」の写真集が。
いまや神保町界隈で流行りの常設展示といえば「時差ボケ東京」というわけか?

神保町交差点方面に移動すると、昔からある古書店やカウンターの天麩羅屋などが今も営業し、学生時代に彷徨した懐かしい思い出がよみがえってくる。

白山通りを一本入ると、窓辺に「時差ボケ東京」が、まるで時差ボケみたいに霞んで置かれているのを発見!
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ここも、masaさんが足繁く通う、ちょっとただものではない古書店「ブックダイバー」。

落語家のような柔和なご主人と、カフェのようなたたずまい。けれど本の品揃えにはバシッと筋が通っていて、写真家北井一夫とも親交が深いのか、氏撮影の店主夫人の写真が飾られていたりと、どうもただならぬ雰囲気も併せ持つ、なかなか凄みのある書店だ。
masaさん、やっぱり侮れません!
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で、店内中央のテーブルの上、という一等席にどーんと「時差ボケ東京」が。
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書棚を時間をかけてじっくり本探し。
気に入った本が見つかったら、ソファーに腰掛けて、無料サービスのコーヒーを頂きながら読み耽る。時々店のご主人夫妻とあれこれ会話を楽しみながら。
こんなまったりした時間が過ごせる、まさに「神保町の秘境」のような店だ。

ツアー一行は、ご主人に勧められて近所のカフェ「きっさこ」に。
ここがまたすごい。

昭和32年築の古民家を利用したカフェで、外観は老舗の蕎麦屋風。
中に入ると、年月を経て飴色に変化した土壁や柱が、なんとも落ち着いた雰囲気を醸し出している。

控えめの音量で流れるジャズを聴きながら、近所の本屋で買ってきた本を開く・・・・。そんな状況設定にぴったりだ。
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食堂で、そしてここで、masaさんに写真集発刊のいきさつや、撮影手法の驚くべき秘話などを聞く。
まさにmasaさんでなければ撮れない写真だったことがわかる、納得の秘話だった。

それにしても、売れ筋を狙って企画が組まれ、大手出版社や取次がマーケティング戦略を駆使して大量にセールスされる、中身のない本が、いまいかに多いことか。

本のプロである神保町の様々な人たちが、本当に気に入った本を手弁当で人に紹介し、店に置き、多くの人に読ませようと積極的に動いていく。

そんな、時代に逆行した本の作り方、売り方が目の前で展開されていることに、驚きと感動を覚えた。

神保町時差ボケ散策は、まさに時代の潮流から見れば時差ボケなのかもしれない、こんな、本来あるべき本の形と出会う道でもあったのだ。

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           写真家masaさん近影 (こちらは、時差ボケではなく正真正銘のボケボケ!)

「食堂アンチヘブリンガン」
千代田区猿楽町2-7-11 ハマダビルヂング2F
03-5280-6678
11:45-14:30 18:00-23:00
土日祝休

「ブックダイバー」
千代田区神田神保町2-12 川島ビル1F(但し木造)
03-6657-3277
11:30~19:30 土日・祝は18:00まで

「きっさこ」
千代田区神田神保町2ー24
03-3239-6969
8:00~21:00(日曜12:00~18:00)
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by shonanvil | 2008-06-07 19:02 | じゃらん日記NEW
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