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国際村のゆくえ
湘南国際村計画が大きく変わろうとしている。

三浦半島に一大国際交流拠点を設けようと言う長洲元神奈川県知事の構想ではじまった湘南国際村計画。
いま完成しているのは全体計画の約4割で、残りの計画地は山を切り崩した荒れ野原が無惨に放置されたままで10年が過ぎた。

この間の日本経済の減速で、企業研修所の進出も、住宅地としての開発もむずかしいと言うことになり、結局去年末に今後の開発の断念を県議会が決定。住民への説明会や地元自治体との調整が進められてきた。

山を切り崩したまま、10年間も立ち入りを禁止されたまま放置されていた100ヘクタールもの広大な荒野がいまどうなっているのか、今後どうするつもりなのか。住民の不安を解消するための現地見学会が2週間前に行われた。
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ワゴン車に分譲してゲートを入ると、木立はなく草が繁茂するまさに荒れ地が広がる。かつてゴルフ場として山を削り、その後国際村開発のためさらに削り取られ、元の地形を想像もできないほど作りかえられた。

下の写真は、最初の分譲当時に現地案内所が設けられていた見晴台から見た、現在の国際村。
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ここから、悪路を車酔いするほど激しく揺られながら、敷地最東端、大楠山に連なる谷道まで移動。
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そこから秋谷の里方面を見ると、都心から50キロしか離れていないところにこんなに豊かな自然が残されていたのかと目を見張るばかりの深い森が広がる。
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40年以上前のゴルフ場開発に始まって、ゴルフ場会社の経営難による閉鎖、放置による土砂災害の発生、三井不動産への土地転売、県が主導した湘南国際村構想による再開発、そしてバブル崩壊に伴う開発の中途断念・・・。この間に大きな金が動き、利権をむさぼる大小の動きがあり、反対派のリーダーの自殺がありと、明暗こもごもの時が流れた。

まるで日本列島大改造の軌跡をそのまま再現したような国際村プロジェクト。
大楠山、宝金山山系という三浦半島有数の自然が破壊されたことは事実だ。
開発断念に伴って、予定地は再び緑地として再生されるという。もちろん、かつて動物学者・植物学者が自然の宝庫として研究対象としたあの状況には、もう戻るわけはないが、ひとびとが自然に親しめる緑地公園として再生されるならば、少しは開発の爪痕の治療にはなるのかも知れない。

国際村に人々が住み始めて、もう10年近くが経つ。ここで生まれ、育つ子供達もずいぶん増えてきた。
当初予定されていた小学校の建設も、開発中断によって実現不能になってしまった。今後も、遠く離れた学校まで通わなければならなくなる。
しかし、不便でも彼らにとってはここがふるさとだ。すぐ近くに森や里があり、季節を肌で感じながら暮らすことができる。
国際化も大切だが、身近な自然を楽しむことは、もっと大切なことだ。今回の開発見直しは、「国際村」という名前の、「国際」よりも「村」の持つ意味の大きさを私たちに教えてくれたように思う。

※湘南国際村の詳細は、本ブログ内の「湘南国際村とは」をご覧ください。
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by shonanvil | 2006-07-01 15:02 | じゃらん日記NEW
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