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おいしい店 立ち食い天麩羅・安浦「天よし」
安浦(県立大学)の末広に豚肉包を買いに行くと、道を挟んだ向こう側になにやら強い磁力で引っ張るものがある。
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間口の狭い店が何軒か建ち並ぶ一角に、そこだけぽつんと終戦直後の闇市を彷彿させる建物が。
吸い寄せられるようにその店「天よし」に入る。

「この通りは、安浦マーケットと言ってね、4,50年前はうちと同じような間口一間半の飲み屋や飯屋ばっかりずらっと並んでいたんだよ。」
壁や床に張り付いた油で黒光りする店の中で、ご主人が昔話を聞かせてくれた。
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安浦は軍都横須賀を代表する歓楽街だった。海軍、米軍、自衛隊と通りを歩く兵隊さんは変わっても、この通りで景気付けをして夜遊びに繰り出す人たちでにぎわいの絶えない街だった。
やがて売防法ができ、沖が埋め立てられてマンションが建ち並ぶと、夜の街安浦は、生活の街へと変わっていき、マーケットも一軒また一軒と大きなビルや駐車場になり、昔の建物のまま残っているのはこの「天よし」だけになってしまったらしい。

かつては天麩羅居酒屋として深夜まで営業していたこの店も、十年以上も前から天麩羅惣菜の店として持ち帰り中心になってしまったようだ。

それでも4人も入ればいっぱいになってしまう店内のカウンターで、天丼を食べることができる。

持ち帰り用に店頭に並ぶ天麩羅から、海老か魚を選び、茄子、サツマイモ、玉葱、舞茸、蓮根などの野菜から2品を選ぶ。それをあつあつに揚げ直して天丼にしてくれるのだ。
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まずはそのボリュームに驚く。
海老はドンブリをはみ出し、野菜も他の天麩羅屋の4倍の重量がありそうだ。つゆは濃い甘。「つゆが足りなかったら言ってくださいね」と声を掛けてくれるが、見た目より濃く、その加減もちょうどいいので、出されたままに頂くのが正解。これで500円は、かなり驚く。

ただし、立ち食い。座る用に設計されたカウンターだから、高さが低くちょっと食べづらい。
こじゃれた店を求めるひとは敬遠するかもしれないが、立ち飲み居酒屋のような、飾らない猥雑性を楽しむのが、この店の流儀だ。

天丼を食べる時間よりも、ご主人の昔話を聞く時間の方が長い。そんなデリシャスなひと
ときを楽しませてもらいました。

営業は5時まで。

天よし
横須賀市安浦町3丁目42
営業時間、定休日など不明

「天よし」テレビ登場の話題はこちら
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by shonanvil | 2006-01-15 08:13 | おいしい店 (記事)NEW
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