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★バクテー 総集編
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年の瀬にちなんで、今年もたっぷりと楽しませていただいた「肉骨茶(バクテー)」の総集編を。

そもそもバクテーとは、マレーシア、シンガポールなどでは日本のラーメンのようにポピュラーな食べ物。簡単に言えば、骨付き豚肉を漢方スープで煮込んだ鍋料理だ。

起源は中国潮州説と福建説があって、定かではないが、ひとつの料理ジャンルとして定着した、バクテー発祥の地と言われているのがマレーシアの港町クラン。マレー半島に渡った中国人港湾労働者が炎天下の苛酷な労働に備えて食べたスタミナたっぷりの朝食として広まっていったようだ。

現在では、マレーシアからシンガポール、さらにはタイまで、広範囲に愛され、それぞれの店が独自の味を競うという、日本のラーメン店と同じような「バクテー道」バトルが繰り広げられている。

日本では、おそらく都内のマレーシア料理店、シンガポール料理店に一メニューとして入る形でかなり前から紹介されていたのだろうが、駐在経験者や現地で味を知った旅行者が増え、アジアンフーヅ・ブームも手伝って、ここ数年、バクテーを扱う店も多くなり、少しずつ話題にもなってきた。

そんな背景から、自然発生的にバクテー・ラバーズが集まって「バクテーズ」なる会が生まれたのが、ちょうど一年前。以来、気分が向いたとき、禁バク症状が現れだしたときに集まっては、バクテーなどディープなアジア飯を食べてきた。
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そして今週、最近人気沸騰中のシンガポール料理の店、恵比寿「新東記」で2005年の食べ納め(なんて言いながら、メンバーはこの後もさんざんバクテーを食べまくるに違いない。かく言うバクテーズ隊長の私も、会の2日後にまた新東記に行ってしまった!)を開催したという次第。

と、前置きが長くなったが、今回は2005年「総集編」として、私が食べ歩いたバクテーの店をどーんとまとめてみたいと思う。

●黒系

黒は福建系とも言われ、やや甘く濃厚なスープ。マレーシアに多いが、シンガポールにも黒系の店は多い。

a0003150_1214915.jpg「馬来風光美食」

マレーシアのイポー出身のかわいい女性イーレイさんがひとりで仕切るマレーシア料理の店。おかあさん直伝のバクテーで、しっかり濃厚。マレーシアのケダイ(店)で食べる味そのままの本格的な味だ。
「馬来風光美食」
東京都杉並区天沼2-3-7 SAKAIビルB1




a0003150_122957.jpg「馬来西亜マレー」

マレーシア料理にはまってしまった芸術家夫妻が足繁くマレーシアに通って習得した料理の数々が並ぶ店。
黒く濃厚に見えるスープも、口に入れると意外やあっさり。甘草のあまさが柔らかく口全体に広がる。
特筆モノは、肉の大きさとおいしさ。ドドーンとでっかい豚肉が4,5切れ。しかもバラ肉ではなく上質のロース肉。
「馬来西亜マレー」
東京都世田谷区祖師谷4-21-1



a0003150_123996.jpg「肉骨茶屋(バクテヤ)」

今は亡きまぼろしの店。
バクテーに惚れたオーナーの佐藤さんが、日本で初めてのバクテー専門店として新橋にオープンさせたが、わずか3日にして体調不良で閉店。再開したら連絡を頂くことになっているけど、まだかなあ・・・。
自ら通信販売しているバクテーの素をベースに、独自に薬草を加えて仕上げた独特の味。プリミティブだが、オーナーのこだわりが生きた、いい味だった。
再開を待ちたいね。



a0003150_123363.jpg「新東記」

シンガポール人のパトリシアさんがこの10月にオープンしたばかりの店。たった3ヶ月で連日満席なのは、うまさの証拠。
シンガポールでレストランを開くお母さんのレシピを、彼女独自にアレンジした味。
とくに肉がほぐれるまでしっかり煮込み、味と舌触りにとろみを出した、他にはないバクテーに仕上がっている。実は私がこの店で最初に食べたバクテーが、鍋の底に一人前だけ残ったスープで、シチューのようにうまかったことを本サイトで紹介したら、来る客みんなが「とろりとしたシチューください」と注文し始め、当初のレシピよりも少し煮込み時間を長くしたバージョンに直して提供しはじめたのだという。
目下のところ、都内では私いち押しのバクテーだ。

シンガポール料理「新東記(シントンキ)」
渋谷区恵比寿南1-18-12竜王ビル2F



●白系

白系は潮州系ともいわれ、ややあっさり系のスープに胡椒をぴりりと利かせたもの。シンガポールに多いが、いまやシンガポールにも黒系の店が数多くあり、マレーシアにも白系があるなど、地域的な差は少なくなっている。バクテーが初めてという日本人には白系が向いているのかも知れない。


a0003150_124998.jpg「新嘉坡式肉骨茶餐室」(バクテーハウス)

2004年の10月から12月までの期間限定で出現した、日本初のバクテー専門店。
シンガポールの人気店「黄亜細肉骨茶餐室」と提携した日本に於ける元祖白系の店。
白系の店では、スープのおかわり自由なところが多いが、この店もヤカンで熱々スープを何倍でも注いでくれるを売りにしていた。
残念ながら日本では、私の知る限りではスープ飲み放題の店はない。



a0003150_1243422.jpg「シンガポール・シーフード・エンポーリアム」

シンガポール料理の古参店。
ビーフコンソメのようなあっさり味のスープに、大きなスペアリブがどーんと入る。上にパクチーがのっているのは邪道ではないかとも思うが、タイ、ベトナムなど広い範囲のアジア料理を扱う店ならではの工夫と言えるかも知れない。バクテー初心者には食べやすく、リピーターにも安心して味を楽しめる。

「シンガポール・シーフード・エンポーリアム」
 中央区日本橋3-3-14



a0003150_1245559.jpg「海南鶏飯食堂」本店

六本木ヒルズそばの、海南鶏飯専門店。ホリエモンもご愛用の店で、日本に於ける海南鶏飯ブームの火付け役の店。
実はここにバクテーがあるのだ。醤油を押さえながらじっくり豚肉から出るコクを活かし、スパイスもたっぷり。やや油っぽいのに抵抗を感じる人もいるかも知れない。でもトータルな味は結構いけます。
同店の恵比寿支店には、残念ながらメニューにバクテーはない。

海南鶏飯食堂
港区六本木6-11-16 中銀マンシオン裏手



a0003150_1253083.jpg海南鶏飯(はいなんちーふぁん)

水道橋にオープンした店。六本木の「海南鶏飯食堂」と名前は似ているが全く別経営。
ここのバクテーは、今はなき有楽町「新嘉坡肉骨茶餐室(バクテーハウス)」を彷彿させる、あっさり系でしかも味わい深い日本人向きの味。熱々スープを口に入れると、ふわーっと広がる中国薬草の香り。豚肉のうまみが出た深い味。骨付き肉も軟らかくほくほく楽しめる。
脂が少々浮きすぎかという気もするが、油っこい味にはなっておらず、いろいろ苦労してこの味にたどり着いたな、と想像できるバランスの良さがある。

海南鶏飯
千代田区三崎町2-1-1美幸ビル2階



a0003150_1255593.jpg「佑記肉骨茶」

マレーシア・コタキナバルにあるバクテー専門店。主人のヤップさんは、バクテー発祥の地クランから移り住んだというだけあって、うまいバクテーを作る。一日だけ修行させてもらった、私の師匠でもある。
この店は典型的な白系。とはいってもかなり薬草味を利かせた味で、スープを何倍もおかわりしても飽きることがないおいしさだ。一緒に出される烏龍茶もとびきりうまい。
この夏のマレーシア滞在中、3回も通い、帰国前にお持ち帰りまでしてしまった。

佑記肉骨茶
Yu KEE BAH KUH TEA
No.74,Jalan Gaya,Kota Kianabalu,Sabah


a0003150_1262611.jpg「黄亜細肉骨茶餐室」

私がシンガポールで一番おいしいと感じた肉骨茶専門店。
有楽町の「新嘉坡式肉骨茶餐室」(バクテーハウス)のモデルとなった店でもある。
スタイルは、コタキナバルの「佑記」と同じ。好みの具を小皿でいくつも頼む。スープのおかわり自由。
スープはやや塩っ気が強いが、豊かな味わいは何倍でもおかわりしたくなる味。

「黄亜細肉骨茶餐室」
NG AH SIO PORK RIBS SOUP EATING HOUSE
No. 208 Rangoon Rd, Singapore 218453


a0003150_1264394.jpg「好運点心」

バンコクにある飲茶のチェーン店だが、バクテーでも有名。
土鍋で出てくるが、いわゆる白系のスープに、骨付き肉、モツ、湯葉、椎茸、エノキ、野菜などが入る。
薬草の香りもほどほど、豚肉の脂分もほどほど、中国醤油の味わいもほどほど・・・。なんとバランスのいい上品なスープ。ジャスミンライスにばじゃばじゃ掛けて、がつがつ食べるのが似合う。
これで、80バーツ(240円)。
バンコク市内と郊外に数店舗あり。





a0003150_127278.jpg秋谷バクテー

横須賀・秋谷在住のこうきさん夫妻の自作バクテー。
バクテーズの集まり用に、同寸鍋で作って頂いた。
部屋の外までふくよかな中国ハーブの匂いが立ちこめ、ぐぐっと食欲をそそる中、登場したバクテーは、きれいに透き通ったスープの中に、箸でつつくと簡単にほぐれるほどやわらかい骨付き肉のかたまり。一晩寝かせて熟成させた味はあっさりしながら滋味のある素晴らしい仕上がり。



a0003150_1272751.jpg我が家バクテー

この夏マレーシアで仕込んできたバクテーの素に数種の薬草を加えて、久しぶりに作った自家製バクテー。
まずまずの出来、というところ。
薬草のすべてを自分でブレンドするのが一番だが、味を一定に保つのがむずかしく、苦みも出やすい。その店、バクテーの素を使うと、手軽でしかも苦みが出ることが少ない。
ちなみに「バクテーの素」といっても、化学調味料を使ったまがい物ではなく、漢方薬草をメーカー独自のブレンドで合わせ、使いやすく粉砕したもの。メーカー毎に味の違いがあるので、好みの素を見つけるまでが大変。バクテーの素はアジア食材店で手に入るほか、ネット通販もあり。
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by shonanvil | 2005-12-17 12:07 | じゃらん日記NEW
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