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10/10 駄犬の誕生日
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名乗るまでもない、平凡な名前を持つ、平凡な雑種犬。
今日が推定5才の誕生日。

5年前の秋。とある公園のベンチ脇に置かれた段ボール箱の中に、こいつはうずくまっていた。
「子犬あげます。」
生後1週間ほど。手のひらに乗りそうなほどに小さい。柴犬と何かの雑種のようだった。

十数年前、我が家の長男の1才の誕生日に、銀座のおもちゃ屋で犬のぬいぐるみを買って帰った。かわいい表情をした柴の子犬のぬいぐるみ。
直後に知人からも犬のぬいぐるみのプレゼントが届き、うちに来た順番に「タロウ」「ジロウ」と名付けた。
長男はふたつのぬいぐるみをたいそう気に入ってかわいがり続け、大きくなっても自分の部屋の片隅に並べていた。

公園で出会った子犬は見れば見るほど、その「タロウ」によく似ていた。
まるで、十年ぶりにぬいぐるみが生を受けて目の前に現れたかのようだった。
その日から、子犬は我が家の一員となった。
名前は、もちろん「タロウ」と名付けられた。

あれから5年。タロウはどんどん大きくなり、あのぬいぐるみのかわいらしさはどこかに行ってしまった。
犬年齢で5才は立派な大人。長男の成長を追い抜いてたくましくなり、不審者にうなり声をあげる番犬役を果たしてくれている。


ペットショップから買ってきた犬を飼うひとが多い昨今、雑種を飼っている人は珍しいくらいだ。
大事に育てているわけでもないが、病気ひとつせず、安いドッグフードや余り物で元気いっぱいだ。トリミングなどというしゃれたお世話とも無縁。
昔の犬がみんなそうだったように、雑種らしく、どんな環境でも、どんな食べ物でもどん欲に育つ。打たれ強く、我慢強く、人間に媚を売りながら世渡りもうまい。

5才のタロウを見ていると、本来、人間様の子育てもかくあるべし、なのかもなあと思わせてくれる。

子育てに失敗は許されないのかも知れないが、失敗を恐れる余り、無難に無難にと過保護になる。あるいは、みんなが同じ理想型を子供に期待してしまう。
結果、我慢弱い子、すぐに切れる子、工夫の出来ない子、同じような顔をした「良い子」がたくさん生まれる。
雑草のようなたくましさを持った子供がほんとに少なくなってしまった。

雑草にもひとつひとつ名前があるように、雑種犬のタロウにも名前がある。
そして時にはこうして、人間様に育て方、育ち方まで御教授してくれる、そんな存在感もあるのだ。

まあこれからも、せいぜいたくましく生きてくれよ。
これからはもうちょっと可愛がってやるからさ。

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(ぬいぐるみのタロウも、いまだに我が家で健在!)

※タロウについてのもうひとつのストーリーはこちら
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by shonanvil | 2005-10-10 18:15 | じゃらん日記NEW
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