<< 2/19 雪景色 おいしい店  和韓家庭料理「箸」 >>
2/12  花椿
a0003150_174231.jpg
湘南国際村内にある資生堂湘南研修所“ECOLE DE HAYAMA”。
おしゃれな建物のエントランスには、入口左右に3面ずつちいさなショーケース窓が並び、年2回ディスプレイが変わる。

いま展示中なのが下の写真。テーマは「原点回帰」。
初代社長福原信三が水に浮かべた椿をイメージしてつくったという「花椿」の商標に込めた思いを忘れずに、と水の波紋のようなガラスに椿の花を配したディスプレーとなっている。
このみごとなセンス。さすが化粧品メーカーです。
a0003150_18731.jpg

偶然にも、昨日私のふるさとでもある島根県から届いたメールマガジンに、花椿にまつわるこんな話が載っていた。

資生堂本社のある銀座7丁目あたりは、古くは「出雲通り」と呼ばれていたのだという。
銀座は、銀の鋳造所(銀座)をつくるために家康が諸国大名に海の埋め立てを命じて作った土地だ。出雲藩が担当したのが今の銀座7丁目から8丁目のあたりで、「出雲通り」という名もそれにちなんでいた。
a0003150_1124919.jpg

明治5年、ここに創業した資生堂が出雲との縁を大切にしたいと、街路に出雲椿(ヤブツバキ)を植え、大正4年には商標を花椿にしたという経緯があったのだ。

その出雲椿の本家、松江市郊外の八重垣神社は、出雲椿が美しく咲くことで有名な所で、境内には出雲神話に出てくる稲田姫が鏡として使ったという言い伝えのある「鏡の池」がある。
恋占いの池としても有名で、和紙に小銭を乗せて池に浮かべ、早く沈めば早くいい出会いに恵まれると言われ、いまでもたくさんの女性が訪れる観光名所になっている。

その「鏡の池」に周囲の椿の木から落ちた花が浮かび、それが商標「花椿」のモチーフとなったという説もあるそうだ。
a0003150_192245.jpg

福原信三が実際にここを訪れたのかどうかは不明だが、稲田姫が鏡代わりにして化粧をした池、乙女たちが恋占いに思いを込めた池・・・。
そこに浮かぶ椿こそ、福原にとって女性が美しさを求める思いの象徴であり、そうした美への思いに応える事業こそ資生堂の原点だと福原は捉えたのかも知れない。

花椿のマークの裏にあるストーリー。
いまや世界有数の化粧品メーカーとなった資生堂が、水に浮かぶ花椿のディスプレイで「原点回帰」を研修に訪れる社員に訴える。

一流の企業というのは、時々の隆盛にテングにならず、常にその原点に立ち戻る気持ちを持ち続けることで、一流の名を保つのだ。

最近、一流と言われてきた企業の恥ずかしい醜聞を耳にすることが多い。
M自動車やS武のトップにこそ、この花椿のディスプレイを見せたいものだ。
[PR]
by shonanvil | 2005-02-13 01:08 | じゃらん日記NEW
<< 2/19 雪景色 おいしい店  和韓家庭料理「箸」 >>