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深夜特急
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ウン十年ぶりの夜行寝台で、松江へ。

学生時代の帰省にいつも使っていた特急出雲の三段B寝台は、狭く寝苦しい修行のような十数時間の旅だったが、夜行列車も大きく様変わり。

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今回のサンライズ・エクスプレス出雲は全車両、個室寝台。天国と地獄ほどの違いだ。
(一部に「ノビノビ座席」というアジアンなゴロ寝席あり。後述)。

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部屋のインテリアはミサワホームとの共同開発なのだそうで、広くはないけれど住宅会社のプロデュースらしい居心地のいい空間を作っている。木が多用されているが、端材を粉末にして固めたエコ素材を使っているのだとか。

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大きな窓からは寝静まった街の灯りが次々に飛び去っていく。
それにしても、太平洋ベルト地帯は、街灯りが絶えることがない。日本列島には人々の暮らしがぎっしり詰まっていることがわかる。

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静岡を過ぎたあたりで、シャワールームへ。1回300円で湯量豊富なシャワーを浴びることが出来る。

風呂上がりにラウンジでひと休みして、車内探訪に。
ノビノビ座席は、座席というよりは船のフロア席のようなカーペット敷きで、ひとりが横になれるスペースが簡易に仕切られている。

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寝台料金が不要で、乗車券と特急券だけで利用できる。これはこれで快適で楽しそう。若い人ならこれで充分。1両しか連結されていないので、すぐに満席になるようだ。

部屋に戻り、ベッドに横になる。
レールと同じ方向にベッドが置かれているので、揺れをさほど感じない。飛行機よりぜんぜん快適だ。
名古屋、大阪と通過する駅ごとに気になって目が覚めるが、それでも十分な熟睡感あり。

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朝6時。岡山駅で連結していたサンライズ瀬戸を切り離す作業。
鉄ちゃんたち垂涎のシャッターチャンスだ。

岡山を出ると伯備線に入り中国山脈を横断。山間ののどかな風景を楽しんでいるうちに日本海側に出て山陰本線に乗り入れ。懐かしい街並が見え始めると、約12時間の列車旅も終わり。睡眠も充分。すっきりした気分で朝の松江に到着した。

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昔の寝台列車はひとつのコンパートメントに6人。就寝までの時間は下段ベッドに腰掛けてあれこれ話をすることも多かった。こうして知り合った人の家で家庭教師をすることになったり、ガールフレンドが出来たこともあった。

個室寝台ではそんなハプニングがないのは残念だけど、ベッドに寝っ転がって追いかけてくる月を見つめていると、疾走する銀河鉄道に乗って時空を超えた旅をしているような気にもさせられる。

そうそう、松江市内で一番高いビル(といっても18階建の地元銀行の本店ビル)の最上階が展望台として無料開放されているのだが、そこで話しかけてきた警備員さんが、JRをリタイアしたばかりの地元の人で、なんとJRではサンライズ出雲の運転士をしていたというのだ。

それから30分、眼下に広がる宍道湖の夕陽はそっちのけで寝台特急の話をたっぷり伺うことになった。
夜行で来たからこんな人に出会うこともできたわけで、今回のチョイス、なかなかよかったなあと満足。
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by shonanvil | 2010-08-29 21:21 | じゃらん日記NEW
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